新規性
・ジオテキスタイル補強土壁は、ジオテキスタイルと鉛直または鉛直に近い壁面材とを連結し、壁面材に作用する土圧とジオテキスタイルの引抜き抵抗力が釣り合いを保つことにより、土留壁として安定を保つ構造で、堅固な地山が近接し、ジオテキスタイルの敷設長を確保できない場合は、その適用が困難であった。
・一方、ジオテキスタイル拘束土壁工法は、ジオテキスタイルを用いて土質材料(中詰め材料)を拘束した構造体を積層することにより、自立した抗土圧構造物を構築する工法であり、ジオテキスタイルと土の摩擦抵抗に頼らない構造であるため、躯体の形状をジオテキスタイル補強土壁に比べてスリム化できる。
期待される効果
・従来のジオテキスタイル補強土壁に比べて躯体の形状をスリム化できるため、経済性と施工性が向上する。
・ジオテキスタイルで土質材料を拘束する構造であるため、中詰め材料として現地発生土を有効利用できる。
・従来のジオテキスタイル補強土壁に比べて施工スペースが小さいため、切土箇所では、地山の掘削土量が少なくなる。
適用条件
① 自然条件
・強風、大雨、降雪時は施工しない。
② 現場条件
[壁高:5.0m、施工延長:10mの場合]
・施工スペース:拘束土壁の構築に、施工延長10mあたり20m2程度(幅2.0m×延長10m)の施工スペースが必要となる。
・材料の仮置きスペース:材料の仮置きに15m2程度のスペースが必要となる。
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・特になし。
使用する機械・工具