新規性
・堤脚水路工と堤脚保護工を一体化した。
・露出面を自然石模様の化粧ブロックとした。
・ブロック上部の形状をスリットタイプとグレーチングタイプにし、堤脚水路部の維持管理に配慮した。
・浸透水が吹き出る不安をやわらげるためフタをした。
期待される効果
・堤体内に浸潤した河川水及び降雨水をドレーン材を経由して速やかにブロック内に集排水することにより浸潤面をさげ、堤体の安定を図ることができる。
・堤脚水路部を堤脚保護工内に配置した構造及びのり尻部を立ち上げることにより、用地が少なくなる。
・ドレーン工から排水される河川水をブロック内部で集排水する構造により、周囲の住民への不安を与えない。
・堤脚水路工と堤脚保護工の一体化により、工事費の低減幅は従来工法に比べ1m当たりの概算直接工事費で15%程度低減できる。
・大型ブロック(800型 外観形状 高さ1.2m×横幅2m×奥行0.8m)概算重量300kg~800kgを重機にて設置することにより工程を短縮できる。
・露出面を自然石模様の化粧コンクリートブロックとすることにより、美しい景観を創出できる。
・堤脚水路内の維持管理は800型はグレーチングの取り外し、600型はグレーチングまたは上部型の取り外しにより対応できる。
・上部天端面のスリット部とブロック間の開口部により、裏のり面を流れ落ちる雨水をブロック内に集水し集水桝を経由して端末水路に排出できる。
適用条件
① 自然条件
・堤防の浸透対策検討・照査において規準を満足しなくなり、堤防強化対策として、ドレーン工が必要な箇所。
・堤防の土質を調査し、建設省制定 土木構造物標準設計第2巻 手引き(擁壁類)に基づきブロック構造物の安定検討(滑動・転倒・地盤支持力)を実施し、活動に対してFs>1.5、転倒はミドルサード以内、地盤支持力は現地許容支持力以上を確認し決定される。
② 現場条件
・製品搬入路及び据付用重機の設置ヤードの確保が必要。
・製品に作用する荷重は総重量25tトラックまでとする。
③ 技術提供可能地域
・制限なし。
④ 関係法令等
・建設省制定 土木構造物標準設計第2巻 手引き(擁壁類)
使用する機械・工具